• 日本共産党 上野たつや

共産党県議団 代表質問 質問内容(6/21)

6月21日(月) 共産党神奈川県議団を代表して、私が質問に立ちました。


大きく分けて、取り上げたテーマは以下の通りです。

・新型コロナウイルス感染症対策について

・ケアに手厚い社会の実現について

・土地利用規制法の課題について

・デジタル改革関連法とLINEの課題について

・アスベスト対策について

・校則の見直しについて



細かい解説は、後日行おうと思いますが…

今回は「質問原稿、知事の答弁、再質問、意見要望」をお伝えします。



質問の様子です



代表質問原稿(PDF)

答弁(PDF)

再質問(PDF)

意見要望(PDF)

資料(PDF)




代表質問

2021年6月21日

上野たつや

 日本共産党、横浜市神奈川区選出の上野たつやです。私は、共産党神奈川県議団を代表して質問いたします。第一の質問は、


1. 新型コロナウイルス感染症対策について です。

まず、 ⑴ 新型コロナワクチン接種の援助について です。

まん延防止等重点措置の再延長が本日から始まりました。感染拡大防止のために、県民や事業者のみなさんに自粛を要請し続けていますが、それに見合った十分な補償が求められます。

 そのような中、新型コロナワクチン接種については、新型コロナウイルス感染症の収束を図る上で、多くの県民からの期待があります。県として、その期待に応えるために、ぜひ役割を発揮してほしいと思います。

4月から高齢者へのワクチン接種が始まり、解消されてきたとはいえ、当初は、ワクチン接種の予約が殺到しました。「何十回と電話してもつながらない。」「足が不自由で行かれない。」「予約ができず、この世から取り残された気持ち。」と、ワクチン接種を望んでもアクセスできない方々の訴えを伺っています。

 また、県内自治体については、「県の援助」が条件であれば7月までに完了できるとの声があり、主な内容としては「医師や看護師」など医療従事者の派遣とのことで、これらの要望に県は応えるべきです。

 一方で、個別接種を行う医療機関からは、ワクチン接種のために通常の診療を止めるわけにはいかないため、休憩時間や休日を活用して実施する結果、医療体制や人件費の面で負担となるため、東京都のような協力金を求める声があります。

そこで知事に伺います。

新型コロナワクチン接種を希望する方に対して、安心して接種まで繋げるために、移動支援の援助を行う必要があると考えますが、見解を伺います。

また、ワクチン接種を行う医療機関に対して協力金を支給し、支援する必要があると考えますが、見解を伺います。



次に、 ⑵ ワクチン接種を自己判断するための丁寧な情報提供について です。

 私たちは、ワクチン接種を焦るあまり、「ワクチン接種が絶対」と県民が受け止めないようにする必要があると考えます。前回の共産党代表質問において、ワクチン接種については、あくまで個人の判断に委ね、自主性を尊重することが重要であり、県もその立場だとの答弁でした。

 自己判断のための情報として、副反応にはどのような事例があるのか、亡くなった方はどれくらいいるのかなどの情報提供が必要です。例えば、厚生労働省の資料では、「因果関係が評価できないもの」を含め、6月4日までに196名が亡くなっています。ホームページにアクセスできるようにするだけにとどまらない、県民への丁寧な情報提供が必要です。

 また、国において、予防接種における健康被害の救済制度があり、コロナワクチンにも適用されます。支給までにかかるなど、手続き上の複雑さが課題ではありますが、併せて周知する必要があると考えます。

そこで知事に伺います。

ワクチン接種に伴う副反応の情報や予防接種健康被害救済制度について、県民に対して丁寧に紹介をする必要があり、その上で、ワクチン接種については、個人の判断で接種をしてもらうことが重要だと考えますが、見解を伺います



次に、 ⑶ 検査体制の拡充について 、一つ目は、 ㋐ 定期的検査の対象をシフトチェンジすることについて です。

 クラスター発生が抑えられ、職員の安心などにも繋がったと評価される、高齢者施設や障がい福祉施設の従事者を対象とした定期的検査は、7月以降は重症化リスクが軽減されるとの見解から、まだ検討中と聞いています。そうであれば、ワクチン接種ができない子どもの命を守る観点から、これまで対象となっていない学校、幼稚園、保育所などの施設にシフトして、定期的な検査の実施を行う必要があると考えます。

そこで知事に伺います。

高齢者など、重症化しやすい方へのワクチン接種が一定程度進んでいるため、これまで実施してきた定期的検査の対象を、学校、幼稚園、保育所などの施設にシフトチェンジする必要があると考えますが、見解を伺います。



二つ目は、 ㋑ 集中検査の対象を幅広くすることについて です。

 現在、学校や保育所などでのクラスター発生が増えており、感染封じ込めのためには、定期的検査だけではなく、集中検査も重要です。

 本県の変異株の転換率は80%を超えており、これまで重症化リスクの低かった10代をはじめとする若年層に変異株の感染が広がっているため、ますます検査の重要性は増しています。

 ある保育所では、1人の職員がコロナ陽性となり、保健所は「濃厚接触者無し」と判断しましたが、その後、職員や保護者の自主的な検査の結果、陽性者が続出し、結果クラスター認定されました。こういった事例を無くしていくためにも、陽性者が1人でも出た施設では、積極的疫学調査と同時に、集中検査を必ず行うようにするべきです。

 本県は、宿泊療養施設に対して、有症状者が1人でもいれば、集中検査を実施することを決めました。このような考え方を、他の施設でも広めていく必要があります。

そこで知事に伺います。

変異株の転換率が80%を超え、若年層にも変異株の感染が広がっていることを踏まえれば、これまでの集中検査の考え方を発展させ、施設内で1人でも陽性者が出た場合には、集中検査を必ず実施すること、また、集中検査の実施に当たってはどの範囲で実施するかの判断基準を県が設けることが必要と考えますが、見解を伺います。



2. 次に、 「ケアに手厚い社会の実現について」 伺います。

まず、 ⑴ジェンダー平等の視点から見たケア労働の課題について です。

 コロナ禍の中で、緊急事態宣言下においても、重要な役割を果たしてきたエッセンシャルワーク、特に医療、介護、障がい福祉、保育などのケア労働が無ければ、私たちは社会生活を送ることができないことが浮き彫りになりました。

 私たちは、これらの分野は、専門的な職種であるにも関わらず、それに見合った評価がされていないと感じており、今回は特に、介護、障がい福祉、保育の分野に絞って取り上げます。

 ケア労働は、生産性では評価することができないからこそ、公的に、その価値が評価される必要があると考えます。

 同志社大学大学院の岡野八代教授は、ケア労働について「ケアに関わる労働くらい誰に任せても同じであるとされ、ケア労働そのものが見下されてきた」と、著書で書かれています。

 更に、ケアの分野は、家庭内で、家族が中心的に関わることが期待されていること、その役割は主に女性であることを前提にして成り立っていることを指摘しています。

 また、全国労働組合総連合の小畑議長も、本年2月の衆院予算委員会公聴会にて、ケア労働が低賃金である理由を「家事労働的な仕事であるから、賃金が低くても良いというジェンダーバイアスのかかった考え方があるのではないか。」と発言しました。

 実際に、2019年の賃金構造基本統計調査から、ケア労働に従事する女性の比率をみると、保育士 約95%、福祉施設介護員 約63%と高く、同じ職種で、平均勤続年数が男性よりも長いにも関わらず賃金が男性よりも低いことから、多くの女性が非正規で働いていると考えられます。また、障がい福祉分野の職種について、無資格者でも働くことができることは、その専門性を低く評価している事の現れと言わざるを得ません。

 コロナ禍で重要性が明らかになった今こそ、根本の視点を改め、ケア労働の各分野における諸制度について抜本的に改善し、労働環境や処遇を引き上げる必要があると考えます。

そこで知事に伺います。

ケア労働の一つである、介護、障がい福祉、保育の分野は、家庭内で主に女性が担ってきた、専門性の必要ないものである、という考え方が根底に根強く残っているため、その結果、処遇も低く抑えられてきたと考えますが、知事はどう考えているのか、認識を伺います。


次に、 ⑵ 保育の公定価格の課題について です。

2020年2月の一般質問において、私は保育所に9年間勤めた経験から、保育士の劣悪な労働環境と低賃金の背景に、保育士の配置基準があると指摘しました。

 制度の課題を別の視点でみると、「子ども・子育て支援新制度」における、保育所の運営費を決める基となる公定価格において、子どもの入所人数で運営費が左右されてしまうことが挙げられます。

 定員通りの子どもたちを受け入れるため、4月の入所に合わせて職員を採用して準備をしてきた保育所にとって、入所した子どもの人数が定員以下であるかどうかは大変重要です。

 特に0歳児で定員割れを起こすと、子ども一人あたりの単価が高いため、運営に支障をきたしてしまいます。少子化を迎える中で、保育士を安定的に雇用する土台を作るためにも、補助制度が必要と考えます。

そこで知事に伺います。

現在の公定価格には課題があり、定員割れを起こした時に保育所の運営費を補償する仕組みがないため、保育の質の要である保育士の雇用や処遇改善のためにも、補償の仕組みを作る必要があると考えますが、見解を伺います。



次に、 ⑶ 新子育て安心プランの課題について です。

 昨年12月に閣議決定された「新子育て安心プラン」では、魅力向上を通じた保育士の確保策として「短時間勤務の保育士の活躍促進」が打ち出され、本年4月から始まりました。

 これまで、保育の質を担保するために、各年齢やグループで1名以上の常勤保育士の配置を義務付けていたものを、1名の常勤保育士に代えて、2名の短時間勤務保育士に充てても良いとする内容です。

 国は、常勤保育士を確保することが原則と言いますが、待機児童がいる市町村において保育士確保の課題など、やむを得ないと自治体が判断すれば、可能となります。

 常勤から置き換えても、運営費は減額されないため、事業者に短時間保育士の活用を促すことも想定され、保育の質の低下が懸念されます。また、短時間保育士で良いとする流れになれば、保育士の処遇改善に逆行し、保育士不足を加速させる恐れもあります。

そこで知事に伺います。

新子育て安心プランにおける、短時間保育士の活用策を取り入れることは、保育士そのものの価値を下げ、保育の質を下げるものだと考えますが、見解を伺います。

また、このような制度はやめるべきだと国に求める必要があると考えますが、見解を伺います。



3. 次に、 「土地利用規制法の課題について」 伺います。

 国会において、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」土地利用規制法が可決されました。

私たち日本共産党は、プライバシー権や財産権などを脅かし、監視社会につながる法律であることから反対をしました。

 この法律は、基地周辺などを「注視区域」に指定し、「機能阻害行為」があるかどうか、土地の利用状況を調査するものです。特に重要な基地周辺などは「特別注視区域」に指定し、土地売買に事前届け出を義務づけ、応じなければ刑事罰が科せられます。

 法律提出の理由として、「基地周辺で外国人が土地を購入しており、自治体から不安の声があがっている」ことをあげましたが、条文には、外国資本に対する取引の規制がありません。規制対象を外国人に絞っていないため、外国人に対する不動産の取引を監視するものではありません。

 そのため、私たち国民も調査対象となるということは、国民を監視するものになると考えられます。

 また、区域指定により、不動産売却価格の下落など住民の財産権にも大きな影響を及ぼし不利益をもたらす懸念があります。

 「生活関連施設」も対象となりますが、「どんな施設が対象となるのか」、「どのように監視をされるのか」など、思想・信条の自由を侵害し、個人の自由な活動に制限を課す重大な法律であるにもかかわらず、核心部分については、全て政府に白紙委任しています。

 さらに、政府は、地方自治体が保有する個人情報を収集し、本人の同意なく、他省庁と共有することがあると明らかにしています。

 本県は、沖縄に次ぐ基地県と言われ、司令部機能を持った基地が集中しており、現在例示されている特別注視区域だけでも、監視や規制など、多くの県民生活に多大な影響を及ぼすため、人ごとではありません。

そこで知事に伺います。

土地利用規制法が示す特別注視区域に限った場合においても、監視や規制によって、県民の財産権、プライバシー権の侵害などの影響が及ぶことが想定されますが、どのような影響があると考えているでしょうか。

また、多くの県民が影響を受けると思いますが、どれだけの範囲の県民に影響が及ぶと考えているでしょうか。

さらに、多くの県民が影響を受けることについて、知事はどう考えているのか、見解を伺います。



4. 次に、 「個人情報保護の観点からデジタル改革関連法とLINEの課題について」 伺います。

まず、 ⑴ デジタル改革関連法について です。

5月、国会において、デジタル改革関連法が可決されました。個人情報などのビッグデータをどう活用していくかが優先された結果、プライバシー侵害、地方自治の侵害、国民生活への影響などの課題が残されています。

 本来であれば、「自己情報のコントロール権」や「情報の自己決定権」など、個人情報をどのように守るのか、個人の権利をどう保障するかの観点に立つ必要があります。

 前回の共産党代表質問に、知事は「個人情報保護法の改正法は、国や地方公共団体による個人情報の不適正な利用の恐れに対して、一定の自己情報コントロール権が盛り込まれた制度」との見解でした。

 しかし、匿名加工さえすれば、本人同意を得ずに、住宅ローン申請時の情報など、個人のプライバシーに関わる情報を、行政から民間へ外部提供することを可能とする課題は解決されておらず、更に、都道府県や政令市が「匿名加工情報」を民間事業者の提案に応じて提供する義務が課されます。

 「匿名加工情報」は、いくつか繋ぎ合わせることで、AIによる個人の特定が可能となってしまう恐れがあるからこそ、欧州連合では、個人情報保護法である「一般データ保護規則」の施行に続き、AIの利用規制の法制化に乗り出しました。

 世界は、プライバシー権を保護する制度づくりに動いています。個人が「どんな自己情報が集められているかを知り、不当に使われないよう本人が関与する権利の保障」を構築することが重要です。

そこで知事に伺います。

個人情報の自己コントロール権や自己決定権を保障するために、匿名加工情報であったとしても、本人の同意のない個人情報を利活用するやり方はやめるべきと考えますが、知事の見解を伺います。



次に、 ⑵ LINEにおける課題について 、一つ目は、 ㋐ LINEで起きた個人情報の管理不備について 伺います。

 今年3月、LINEから委託を受けた中国企業において、利用者の氏名・電話番号などの個人情報に、2018年から約2年半にわたって接続可能となっていた事故が発覚しました。

 その後、国はLINEの運用を停止しましたが、本県は「公式アカウントで扱うデータには、不正アクセスや個人情報の漏えいは無い」ことから、県のLINE公式アカウントでの業務は停止しない判断をし、協定内容の改善はされませんでした。

しかし、LINEが、利用者自身の個人情報を海外に保存することについては、アプリ使用時の同意を根拠に防ぐことができないため、今後も同じような事態が起こる懸念があります。

 事故発覚後に策定された、国のガイドラインによれば、例えばLINE Payついて「個人の判断としてLINE Pay を選択していることが前提となる」と記載されており、情報の取り扱いは、同意したアプリ利用者の責任と取れる内容です。

 しかし、県がLINE上で提供するサービスなどを利用したい方にとっては、LINE登録をしなければ活用することができず、個人情報が海外に保存される課題が解決されないのであれば、改善するべきです。

 さらに6月11日には、LINEは事故の件について、政府や自治体に虚偽の説明をしていたことが明らかとなり、安心して利用できるとは言えない状況にあります。

そこで知事に伺います。

LINEが政府や自治体に対して、虚偽の説明をしていたことについて、県として抗議をし、改善を求める必要があると考えますが見解を伺います。

また本県は、個人情報の管理不備について、公式アカウントで扱う場合には情報漏えいの問題は無いと判断しましたが、LINEに登録したことで、利用者自身の情報が海外に保存される懸念について、LINEと交渉して改善を図るべきと考えますが、見解を伺います。



二つ目は、㋑ 一括同意方式や海外へのデータ提供に関する規制について です。

 日本の個人情報保護法は、日本と同水準の保護制度を持たない外国の第三者に個人データを提供する場合、本人の同意を得ることを原則としています。

 しかし、現行の個人情報保護法のガイドラインは、「一括同意方式」を認めています。

 この方式は、LINEのようにアプリ等を初めて使用する時に、多くの項目を一括して認めるかどうかだけの選択しかなく、利用規約の一部に不同意や疑問があっても一括して認めなければサービスを使えないので多くの利用者は同意欄にチェックを入れているのが実態です。

 海外への情報提供についても、この項目に入れてしまえば、利用者の個人情報について、いつ、どんな内容が海外に提供されるのか、利用者本人は、わからないままに流出してしまいます。だからこそ、欧州の一般データ保護規則では、一括同意方式や海外の情報提供を規制しており、この考え方に立つ必要があると考えます。

そこで知事に伺います。

個人情報保護の観点から、LINEのようにアプリ等を初めて使用する時に、多くの項目を一括して認める一括同意方式や外国にある第三者への個人情報の提供については、法律で規制すべきであり、国に法改正を求めることが必要と考えますが、見解を伺います。



5. 次に、 「命を守るアスベスト対策について」 伺います。

まず、 ⑴ 最高裁の判決結果と建設石綿給付金法の成立について です。

 これまで私たちは、アスベスト被害者への救済基金の創設を国に求めるよう要望し続けてきましたが、本県は、国に被害者救済のための基金の創設を求める考えはないとの姿勢でした。

 そうした中、アスベストを吸い込み健康被害を受けた各地の元建設労働者や遺族が提訴した「建設アスベスト訴訟」で最高裁は5月17日、国と建材メーカーの責任を認める判決を出しました。最高裁として初めての統一判断となった判決で、「必要な対策を怠った事が被害拡大を招いた。」と言い切り、国とメーカーの責任を明確にしたことは大変重要です。

 判決を受け、建設アスベスト被害救済のための補償基金を創設するいわゆる建設石綿給付金法が可決・成立しましたが、建材メーカーの責任をどう果たさせるかの課題が残ります。

 提訴からすでに13年が経過し、本県においては第1陣の原告74名中61名が最高裁判決を見ること無く亡くなりました。また、石綿健康被害救済制度において認定されている方は、わかっているだけでも県内346名であり、一刻も早く被害者への救済が求められます。

そこで知事に伺います。

これまで本県では、建設アスベスト被害救済のための基金の創設を国に求める考えはないとしてきましたが、今回のアスベスト訴訟における最高裁の判決結果と、課題は残りますが建設石綿給付金法が成立したことの受け止めについて、見解を伺います。



次に、 ⑵ 二度とアスベストの被害者を出さないための対策について です。

 アスベストが含まれるレベル3建材の建物解体の増加などにより、被害は今後も拡大する恐れがあります。被害救済と同時に、ばく露防止対策の強化は大変重要です。

 最高裁の判決では、予防ができたのに怠ったことに対して厳しい指摘がされていることから、レベル3建材に対する規制は必須であり、県として強化しなければいけないのではないでしょうか。

 また、本県は、レベル1・2建材の有無について、公的な建物については調査をしましたが、民間の建物はされていません。前もって解体等に備えるために、どの建物に含まれているのか把握しておく必要があると考えます。

 さらに、アスベストの除去工事は、通常よりも費用が掛かるため、違反を防ぎ、アスベスト除去工事の実効性を担保するためにも、解体工事費の補助を行い、除去工事を促す必要があると考えます。

そこで知事に伺います。

今後、二度とアスベストの被害者を出さないためにも、被害救済とともに、ばく露防止対策の強化をする必要があり、一つ目として、県として率先してレベル3建材の規制を強化すること、二つ目として、レベル1・2建材の有無について、前もって解体等の備えとして民間の建物を全て県の責任で調査をすること、三つ目として、アスベストの除去工事に対して費用補助を行う必要があると考えますが、見解を伺います。


6. 最後に、 「子どもの人権を尊重した校則の見直しについて」 伺います。

 私は、昨年2月の一般質問にて、「校則の見直し」について取り上げ、教育長が答弁された「生徒が主体的に参加することが重要だ」という観点を、各学校に伝えていただきたいと要望しました。同年、9月に「校則の公開及び見直しについて」の通知が出され、この中では、校則のホームページ公開に伴って見直しを図る機会を設けてほしいと記載されています。教育委員会のこの通知は大変重要だったと思います。

 この通知を基に、実際に校則を変更した学校がありますが、本当に生徒の声を聞いた上で変更をしたのか、疑問が残る内容もありました。私たちは、校則の変更については「生徒の意見をしっかりと聞いた上で、それを反映させること」が重要と考えます。

 この間、日本共産党と民主青年同盟神奈川県委員会が「校則実態アンケート」に取り組んでおり、県立学校に通う生徒の声を一部紹介すると「校則や決まりごとがあることについて、日常生活が窮屈に感じる」「校則や決まりについて、生徒の意見を取り入れてほしい」と言った声があるのも事実です。

そこで教育長に伺います。

校則の見直しについて、決定過程に生徒が参加して意見を反映する仕組みを作る上で、生徒の自主性と主体性が尊重されるためには、どのようなことが課題だと捉えているのか、見解を伺います。


以上です。





知事、教育長答弁(未定稿)


上野議員のご質問に順次お答えしてまいります。初めに新型コロナウイルス感染症対策について何点かお尋ねがありました。まず新型コロナウイルスワクチン接種の援助についてです。ワクチン接種のための移動支援については、接種会場への送迎バスの運行経費など移動手段の確保のため必要な経費が国の補助金の対象となっています。実際この補助金を活用して、巡回バス運行や接種券と合わせて、タクシー利用券を配布している市町村もあります。今後も引き続き、市町村と連携して住民接種を円滑に進めてまいります。


次に医療機関への協力金についてです。国ではワクチン接種費用への時間外休日加算相当部分の上乗せに加え、接種回数の多い診療所等に対して財政支援を行うこととしています。 県としてはこうした支援策が速やかに個々の医療機関に行き渡るよう、しっかりと対応してまいります。


次に、ワクチン接種を自己判断するための丁寧な情報提供についてです。ワクチン接種については、県民の皆様がその効果・副反応等を正しく理解していただくことが重要です。現在ワクチン接種による副反応への不安から多数の電話相談をいただいており、ホームページ等により県民の皆様が知りたい情報を分かりやすく解説していきたいと考えています。また副反応により健康被害が生じた場合の健康被害救済制度についても丁寧に紹介していきます。ワクチン接種は自らの判断で行うものですが、重度のアレルギー反応いわゆるアナフィラキシーの経験があるなどにより、医師への相談が必要な場合もあります。接種の有無によって差別的な扱いや偏見があってはならないと考えておりますので、市町村とも連携し接種が任意であり接種が難しい方がいることも周知してまいります。


次に検査体制の拡充についてお尋ねがありました。まず定期的検査の対象をシフトチェンジすることについてです。県では高齢者施設など入所者等が感染した場合に、重症者リスクが高い施設やクラスター化しやすい施設の従事者を対象に、定期的なスクリーニング検査を実施しています。一方、学校の教員や保育所の保育士については、国から示された定期的なスクリーニング検査の対象とはなっていません。また児童生徒も高齢の方に比べて重症化リスクは低いと言われています。こうしたことから現時点では学校や幼稚園保育所などに定期的なスクリーニング検査を実施することは考えておりません。


次に集中検査の対象を幅広くすることについてです。これまでも感染者が発生しクラスター化の恐れがある場合には、保健所が調査を行った上で集中検査を実施してきました。最近では感染力が非常に強いとされるデルタ株の感染例も相次いでおり、従来より広い範囲での検査が必要ではないかと考えています。そこで今月始め私から田村厚生労働大臣に、検査実施の判断基準ともなる濃厚接触者の定義を見直すべきという提案を行ったところです。また、従来より広い範囲での検査の実施に備え、本定例会に提案した補正予算案で検査費用の増額をお願いしています。こうしたことにより、より幅広い範囲の検査を可能とし感染力の強い変異株の拡大防止に努めてまいります。


次にケアに手厚い社会の実現について何点かお尋ねがありました。まずジェンダー平等の視点から見たケア労働の課題についてです。このコロナ禍において介護障害福祉保育に関わるエッセンシャルワーカーの皆様には、常に感染リスクへの不安を抱えながらも施設現場を支えて頂いており、心から感謝をしております。介護や保育などのケア業務は、ケアを受ける方の状態に応じた適切な知識や技術をもとに、現場を支える重要かつ専門性が求められる業務と考えています。またこうしたケア業務は他の職種と比べて勤続年数が短いことや小規模事業者が多いことなどから、賃金水準が低い状況にあると考えており、処遇改善については、引き続き機会をとらえて国に働きかけてまいります。


次に保育の公定価格の課題についてです。保育所で受け入れる子どもの人数は保育の実施主体である市町村が施設の定員を基本に保育所と事前に調整の上、決定しています。しかしながら実際の子どもの入所は保護者の希望に基づいて行われており、常に定員通りの入所者数となるわけではありません。公定価格は受け入れ児童数に応じて支払われるものであり 、定員割れが生じた場合にそれを補填することは考えていません。なおこうした定員割れの状況が継続する場合には、定員を減らす手続きをすることで保育所に支払われる子ども一人当たりの単価が高くなり、規模を縮小しても運営に必要な収入が確保できる仕組みとなっています。


次に新子育て安心プランの課題についてです。国の新子育て安心プランにおける短時間保育士の活用は1名の常勤保育士に代えて2名の短時間保育士を当てても差し支えないとするものです。この取扱いは常勤保育士が確保できないために子どもを受け入れられないなど、市町村がやむを得ないと認める場合に限られており、待機児童解消に向けた暫定的な措置とされています。県としては国と同様、必要な保育士は常勤の保育士をもって確保することが原則であり望ましいと考えていますが、短時間保育士の導入については保育の実施主体である市町村が地域の状況を踏まえて必要性を判断するべきものと考えています。そのため県としては、この取り扱いを止めるよう国に求めることは考えておりません。


次に土地利用規制法の課題についてお尋ねがありました。重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律は我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえ防衛関係施設や国境離島等の機能を阻害する土地等の利用を防止することを目的に、去る6月12日国会で可決成立しました。規制等の枠組みは防衛関係施設の周辺区域等を、注視区域又は特別注視区域に指定し、その区域内の土地建物の利用状況の調査や、調査を踏まえた利用規制等をするものですが、その内容や対象区域は今後国が基本的な方針等で定めることとなっているため、具体的な部分は未定です。このように現時点ではどの範囲の方にどのような影響が生じるか判然としませんが、法では規制等の実施にあたり、個人情報の保護に十分配慮することや必要最小限の措置となるようにすることが規定されていますので、その趣旨を踏まえた運用がなされるべきと考えています。


次に個人情報保護の観点からデジタル改革関連法とLINE の課題についてお尋ねがありました。 まずデジタル改革関連法についてです。先の国会ではデジタル改革関連法の整備に伴い個人情報保護法が改正され、匿名加工情報を提供する制度が地方公共団体にも導入されたところです。この制度は公的部門が有するデータを個人が識別できない様に加工した上で民間事業者に提供し、新たな事業展開等に役立ててもらうものです。改正法では匿名加工情報から特定の個人が識別されないように、匿名加工情報の提供を受けた事業者には個人の識別を目的とした他の情報との照合や匿名した際の加工方法の入手を禁止しており、個人情報の保護に配慮された制度となっています。今後、県において匿名加工をする際には特定の個人が識別される恐れのある特異な情報を削除するなど、運用上の工夫を行っていくことが大切ですので、国から示されるガイドラインを参考にしながらしっかりと対応してまいります。


次に LINE における課題についてお尋ねがありました。まず LINE で起きた個人情報の管理不備についてです。最初に LINE 社が政府や自治体に対して事実と異なる説明を行っていたとの指摘についてです。県はLINE 社が3月19日と 24日に開催した全国の自治体向け説明会等においてデータ保存等に関して詳細に事実の説明を受けていますのでLINE社に対する抗議等は行いません。


次に LINE に登録することで利用者の情報が海外に保存される懸念についてです。県の LINE 公式アカウントのサービスについては LINE 社とは別の事業者が運営する国内のサーバーに情報を保存する仕組みでありますので問題はありません。なおすでに LINE 社は全てのデータを国内のサーバーに移転することを決定し、移転作業に着手していますので。県は LINE 社と交渉は行いません。


次に一括同意方式や海外へのデータ提供に関する規制についてです。まず一括同意方式についてです。事業者が個人情報を取り扱う場合には利用者に丁寧に説明し理解を得ることが基本となりますが、一括して同意を求める方法は利用者の利便性などを考慮すれば一定の合理性があり、また同意についての任意性も確保されています。こうしたことからこの一括同意方式について国に法改正を求める必要はないものと考えています。


次に外国にある第三者への個人情報の提供についてです。令和2年に個人情報保護法が改正され、事業者が外国にある第三者に個人情報を提供する場合には、その国の個人情報保護制度等について本人に情報提供することが義務付けられました。この法改正は令和4年4月から施行されますので、まずは事業者が規定に沿って適切に運用していくことが重要であり、現時点で更なる法改正を求めることは考えていません。


次に命を守るアスベスト対策についてお尋ねがありました。まず最高裁の判決結果と建設石綿給付金法の成立についてです。建設労働者等のアスベスト被害については、これまで国と原告が係争中であったことから、県が国に対して被害者救済のための基金の制度創設を求める考えはありませんでした。この度5月17日の最高裁判決で国と建材メーカーの賠償責任を認め、国と原告団との間で原告に和解金を支払う基本合意書が締結されました。また、今月9日には建設アスベスト被害者救済のための給付金等支給法が成立し、今後基金が設けられることとなっています。今後はこの法律に基づき、被害者の救済が円滑に進められるものと考えています。


最後に二度とアスベストの被害者を出さないための対策についてです。比較的飛散性が低いレベル3の建材については新たな規制強化ではなく昨年の大気汚染防止法の改正で追加された作業基準に基づき適切な工事が行われるよう事業者を指導していきます。また飛散性の高いレベル1,2の建材については、生活環境保全条例に基づき、建物所有者が自らアスベストの有無の把握に努めるよう働きかけます。


次に除去工事の費用補助については、基本的には国が対応すべきものであり、今後も全国知事会を通じ助成制度の創設を国に求めていきます。私からの答弁は以上です。



桐谷教育長:教育関係についてお答えします。子どもの人権を尊重した校則の見直しについてです。


県教育委員会では昨年9月に県立高校等の校長に対し、学校を取り巻く社会環境や生徒の状況の変化を踏まえ必要に応じて校則を見直すとともに、各学校のホームページに掲載するよう通知しました。この通知の中で校則の見直しにあたっては、各学校の実情に応じて、生徒や保護者が参加する取り組みなどを合わせて依頼しています。この通知を受けて各学校では改めて校則の内容を点検し、生徒や保護者からの意見なども踏まえながら見直しを図ってきました。校則を見直すにあたり、学校には生徒会等の生徒が主体的に参加し議論できる仕組みがありますが、そうした議論の場をまだ十分に活用しきれていない状況もあると受け止めています。私としては引き続き学校が校則を見直す過程において、それぞれの学校の実情に応じた方法により、生徒の自主的主体的な参加を取り入れる工夫を行っていくことが大切と考えております。答弁は以上でございます。





再質問


たくさんの答弁ありがとうございます。2点再質問させていただきます。


2.「ケアに手厚い社会の実現について」

⑴ ジェンダー平等の視点から見たケア労働の課題について

ケア労働の課題についてですが、今の答弁ですと、ジェンダー問題としてはとらえていないように感じました。

先ほど紹介したような研究者の方々が、「歴史的経過を踏まえて述べていること」それから「現実的にも賃金格差が、同じ職種でもみても男女差があること」を見れば、やはりそこにはジェンダーバイアスかかっている。と考えますし、その根本をとらえないと、実際に処遇改善をすると言っても、本当の改善につながらないと思います。

この視点が必要だと思いますが、改めて、ジェンダーの問題としてとらえていないのか伺います。



5.「命を守るアスベスト対策について」

⑵ 二度とアスベストの被害者を出さないための対策について

アスベスト対策について、民間への調査の事ですが、

条例で努力義務ができたと言いますが、建物所有者に任せるだけではなく、調査を促すことが必要だと思います。

補助金をつけるなどの促進策を考える必要があると思いますが、どうか伺います。


以上です。





再質問答弁


黒岩知事:それでは再質問にお答えいたします。まずはケア、ジェンダーの問題として捉えていないのかどうかということであります。賃金、これは勤続年数や労働時間など様々な要素によって決まるものでありまして、また労働基準法で賃金については男女の差別的取扱いはしてはならないとされています。こうしたことからケア業務の処遇は、ジェンダーの問題というよりも、勤続年数が短いことや小規模事業者が多いことなどが課題と考えておりまして、処遇改善につきましては国に働きかけてまいります。


続きまして、アスベストの関連でありますが、県としては建築物の所有者等に平時からアスベストの把握に努めていただくために、建築物を管理する団体などを通じまして丁寧に協力を依頼するとともに、特にレベル1のアスベストが使われている可能性が高い建築物の所有者には個別に働きかけを行います。ただ基本的には国の責任で対応すべきものでありまして、国に対しても財政支援を求め、対策の強化、これを要望してまいります。答弁は以上です。





意見・要望


では最後に、意見要望を申し上げます。


1. 「新型コロナウイルス感染症対策について」

まず、ワクチンの副反応について、丁寧な周知をするとのことですが、例えば、予防接種健康被害救済制度が新型コロナワクチンにも適用されることについては、県のホームページでは紹介がされていません。

制度自体を紹介するページはありますが、ワクチン副反応についてのページからはリンクが無い状況でした。ぜひ、改善を求めたいと思いますし、相談窓口でも制度を紹介できるように周知を求めます。


次に、検査の拡充については、集中検査をはじめとして、検査の判断について、保健所設置市によってまちまちで、県よりも対象を絞っているような自治体もあり、だからこそ、県が規範となるガイドラインを示す必要性があると考え、そのことを求めます。



2. 「ケアに手厚い社会の実現について」

次に、ケア労働の課題について私は、「男性は外で仕事、女性は家で家事を」と、政策的に作られてきた男女の差別が、まったく影響していないとは言えないと思っています。

今ある保育の処遇改善制度ができた当時「女性の平均賃金にはだいぶ近づいた」と国での発信がありました。

このような発言を考えても、根深い問題があり、ジェンダー問題として認識をする必要性があり、これまでの常識を問い直さないと、ケア労働の本当の意味での処遇改善が成されません。

ジェンダーの視点で制度改善を進めることを求めます。


次に、公定価格の課題についてですが、待機児童が解消されない横浜市においても、地域によっては定員割れを起こしている保育所があるのが実態です。

途中入所をあてにして助かる制度では無く、定員割れを起こした時点で困難を抱えているわけですから、その状況に対応できる制度にするべきです。



3. 「土地利用規制法の課題について」

次に、土地利用規制法についてですが、白紙委任の法律ですから、不明な点はありますが、例示されているものだけでも県民に大きな影響を与えることは明らかです。

重要施設などにとって安全保障上、何がリスクなのか不明、どこを注視区域・特別注視区域に指定するか不明、区域内で誰を対象に誰がどのような調査を行うかも不明。

このような法律はやはり廃止を求めるべきです。



4. 「個人情報保護の観点からデジタル改革関連法とLINEの課題について」

次に、個人情報保護とLINEの課題についてですが、利用者の立場に立てば、県のサービスを利用したければ、同意せざるを得ません。

サーバーを全て国内に移したとしても、結局、海外へのデータ提供については、一括同意がされていれば問題ないとされてしまいます。

この課題が解決されないのであれば、やはり、LINEとの交渉は行うべきです。

改めて、欧州一般データ保護規則を参考にした個人情報保護制度の見直しを求めます。



5. 「命を守るアスベスト対策について」

次に、アスベスト対策についてですが、改めて言いますが、最高裁の判決は、予防ができたのに怠った事を指摘しています。

厚生労働省は、レベル3建材でもレベル2建材並みに飛散することを認めていますし、ワーキンググループの委員からも、本来なら隔離が前提と批判がされていることなどを受け止め、二度とアスベスト被害者を出さない実効性ある対応を求めます。



6. 「子どもの人権を尊重した校則の見直しについて」

最後に、校則の見直しについては、以前、私が一般質問で取り上げたケース以外にも、地毛が茶色の生徒が、校則に則って黒染めを強要され、生徒の進路に関わる権利をも奪うような対応をされたというケースを伺っており、それが1人だけの話ではないとも聞いています。

校則によって、子どもの尊厳が傷つけられること、学習権の侵害や、人権が侵害されることは、あってはなりません。

ぜひ、課題に対して、実効性ある対応を求めます。


以上で、共産党神奈川県議団の代表質問といたします。

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